町田・相模原イーストメリーウインドオーケストラ

第九回定期演奏会 / 町田市民ホール(2013/11/09)

イスメリ史上前代未聞、年二回開催定期演奏会(不定期!)の記録です。

そう、まあなんやかんやありまして2013年は一年に二回の定演開催となりました。当然ながら準備期間は短かったわけですが、例年は途中に小さなイベントを挟みながらの進行になるのに対し、今回は他のイベントを挟まずに定演まっしぐらなスタイルをとったため、実質はそこまで変わらなかったのかもしれません。逆に「集中できてよかった」という感想もあったほど。

会場は久しぶりの町田市民ホール。やっぱりホームだなあという気持ちと、グリーンホールの便利さにすっかり慣れてしまっている部分と。でもキャパ的には今のイスメリに合っているんですよね。今回はおそらく過去最高の入場者数だったのではないでしょうか(カウントしようしようと言いつつ毎回忘れるイスメリクオリティ)。

ロビーコンサートは、「皆様に『会いたかった』という気持ちを曲に込めて」と、まさかのAKBメドレーなクラリネット四重奏。さてさて、17時半、開演です。

第一部

オープニングは「ハンティンドン・セレブレーション」。久々に直球どストレートな爽やか吹奏楽曲でスタートです。曲が決まって最初の音出しをしたときには「こんな曲を待っていた!」「これだよこれ!」などと歓喜の声が溢れていたこの曲。いやはや、一曲目はこれくらいがいいですね(笑)

二曲目は「子供のマーチ“あの丘を越えて彼方へ”」。イスメリがグレインジャーなどの吹奏楽クラシックを取り上げるのは初めてに近いでしょうか。曲名からしてちょっと「ん?」ですが、曲自体も「ん?」な感じの不思議な曲。どこかで聴いたことのあるような間の抜けたメロディーが延々繰り返されてゆき、気付いた頃には手遅れ。洗脳は取り返しのつかないことになっていたのでした。

第一部最後は「ダンソンNo.2」という、変わらぬ吸引力がウリかのような曲。今年の第一部は「半天丼・子供・掃除機」とか当初言われてましたね〜(笑) この曲を一言で言うなら「ラテン」。アツかった! 楽しかった! そして「子供のマーチ」とこの「ダンソンNo.2」では、フルートのN嬢がピアノに大抜擢。ピアノがなくてはならないこの二曲を、見事に支えてくれました。短い期間とムチャ振りのなか、よく頑張った! 今回のMVPの一人です。

第二部 〜イスメリ×映画音楽〜

今回の第二部は、「春のコンサート」以来五年ぶりとなる映画音楽特集。一曲目は団長も大好きな「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズより、三作目の音楽をメインとした「バック・トゥ・ザ・フューチャー組曲」。なんと、この演奏会のために団長の学友の方が編曲して下さった譜面です。作品に思い入れのあるメンバーが多かったため、休憩中には劇中の音楽をBGMとして流したり、冒頭にはタイムスリップSEを流したり、ほんの一箇所のためにマンドリンを弾いてもらったりと、かなり拘ってしまいました。

二曲目は、長いです。「スクリーン・ミュージック・アラウンド・ザ・ワールド」。中身がまた、すごいです。スターウォーズからのスーパーマンからのまたスターウォーズからのまたスーパーマンからのシェルプールの雨傘からの白い恋人たちからの小象の行進からのロミオとジュリエットからのある愛の詩からのムーンリバー、でした。脈絡がなさすぎるのでこちらとしましてもベイダー卿とスーパーマンの早着替えなどを用意してみましたが、余計に哀しみが増しました。

三曲目は、オーボエをフィーチャーしての名曲「ニュー・シネマ・パラダイス」。今回ソロを努めたO君は、とにかく頑張り屋さんの愛され屋さん。性格がモロに出たそのまっすぐな音色は、主にステージ上の団員を泣かせたといいます。次は色気の獲得を目指して頑張れ!

第二部ラストは、元々ミュージカルですが今年公開の映画が大ヒットしたということで「『レ・ミゼラブル』セレクション」。これもまたかなり力を入れて臨みました。大団円となる「民衆の歌」では、本来楽器だけのところを、ごっそり歌のパートに変更。一ヶ月前くらいの急な変更でしたが、やっぱりミュージカルは歌わないと! 巨大なフランス国旗が本番ぶっつけで振られていたりと、楽しい出来になっていたんじゃないかなあと思います。アンケートでも、じつは1位でした。

第三部

第三部メインは、Aリード「第五交響曲『さくら』」。この曲はかなり、本当にかなりかなりの難曲でありながら、諸事情により前年度中に譜面を用意できていたため(第八回終了後すぐに練習が始められる状態であったため)、意を決して取り組みました。誰でも知っている第二の国歌「さくら」が変奏された二楽章を除けば、全くキャッチーではなく取っ付きにくい曲でしたが、それはつまり練習していくうちにどんどん深みが増していくということでもあり、最終的には(わたくしの個人的な感想ですが)とっても好きになっていました。いい曲です。

無事演奏をやり遂げ、ありがとうございますのアンコール一曲目は「オーメンズ・オブ・ラブ」。吹奏楽ポップス定番中の定番でありながら、じつはイスメリが本番で演奏したのは初! あまりに盛り上がってブラボーまで頂いてしまい、このあとまだ一曲あるのにもうすっかり終わった感に包まれた会場。客席で観ていたお休み中のメンバーから「曲順考えたほうがいい」と言われてしまいました(笑)

で、最後は当然「ルパン三世のテーマ」。例年のネタ考えに疲れたパーカス隊、考えあぐねた結果「真面目にやる」を今回のテーマに設定。高評価は得られず(笑) 次回は派手にやりましょう。


そんなわけで、第九回定期演奏会、無事に終了です。ばたばたしつつも客席で撮ってみた集合写真はいつもよりもいい出来に。次も客席にしましょうか。そしてお待ちかねの打ち上げ。この打ち上げでは重大発表が。なんと、二組の団内カップルが同時に結婚を発表! め、めでたーーい!! 一組はもう既に入籍済みとのことで、プログラムのメンバー表に誤植ができましたー! 季節外れの「さくら」だったけれど、ちゃんと春が来ていたんですね。

次回はいよいよ第10回定期演奏会。記念すべき節目の回に向けて、今度は一年以上の準備期間をいただきます。引き続き頑張っていきますので、今後ともイスメリをよろしくお願い致します!

第九回定期演奏会の模様

プログラム

  • 第一部
    • ハンティンドン・セレブレーション / P.スパーク
    • 子供のマーチ“あの丘を越えて彼方へ” / P.A.グレインジャー
    • ダンソンNo.2 / A.マルケス
  • 第二部 〜イスメリ×映画音楽〜
    • バック・トゥ・ザ・フューチャー組曲
    • スクリーン・ミュージック・アラウンド・ザ・ワールド
    • ニュー・シネマ・パラダイス
    • 「レ・ミゼラブル」セレクション
  • 第三部
    • 第五交響曲「さくら」 / A.リード
  • アンコール
    • オーメンズ・オブ・ラブ / 真島俊夫 編
    • ルパン三世のテーマ / 星出尚志 編