夏メリvol.2 / 町田市民ホール(2011/08/27)
去年から始まった気まぐれサマーコンサート「夏メリ」。今年も開催しよう!ということに総会で決定。結構早い段階でひなた村カリヨンホールに打診するも、まさかの予約満杯。あれ?じゃあどこでやるの?…町田・相模原のホールをいろいろ当たるも、ちょうどいいところがなく。うーーーーんと頭を抱える運営委員。結果、苦肉の策でありながら最善の策であろうということで、こうなった。
「夏メリvol.2」会場: 町田市民ホール(※ただし夜間枠に限る)
どうしてこうなった。
というわけで(笑) 二年目にしてどういうわけかいきなり規模が大きくなりすぎた夏メリのお話をします。「『ばあん』よりは大きく、定演よりは小さく」みたいなあのコンセプトはどこへ行ったのか。皆さん、町田市民ホールはイスメリが毎年定期演奏会に使用している大舞台です。しかもぎりぎりに取ったので夜間枠(17:30〜)しか空いておらず、ホールリハも30分もできないような過密スケジュールです。どれだけ首を絞めれば気が済むのかこの楽団は。
もともとひなた村でやる気満々だったため選曲も去年ぐらいの軽さで考えていたのですが、その内容を市民ホールでやるのは…ショボいだろう…。つまり選曲練り直しで、必然的に重くなるのでした。集客も頑張らないと寂しいことになるし、うわあこりゃ、うわあ。まあ、いつもの感じといえばいつもの感じです。相変わらずのイスメリ感です。
まあもう終わったことなのでサクッといきましょう、当日!
前述のように本番会場へは本番一時間前ぐらいにならないと入れないので(白目)、午前中から午後までは公民館でリハーサル。「朝、公民館まで楽器届けてください。あとでまた取りに来てください。んで市民ホールまでまた楽器届けてください。で最後また取りに来てください」という無理なお願いに応えてくださった打楽器レンタル業者さんにも感謝です。APIさんです。毎度毎度お世話になってます。
みっちり練習して15時半、せっかく組んだ大量の楽器たちを撤収して市民ホールへ移動。セッティングと練習とバラしで既に尽き果てていて、「これをもう一回やるとか考えられん」などとグロッキーな打楽器パートでした。私事です。
30分前倒しで17時ごろ市民ホール突入。半年前に定演で使ったばかりのところにこんなさらっと来ちゃっていいのだろうかと不思議な気分になりながら、わたわたセッティング。今回はあまりに時間がなくてステージの迫り出し(普段は前方の座席を外してステージを拡張している)を作ることもできないため普段よりかなり狭く、あまりに打楽器入らなくて笑えました。今回シンフォニックな曲が多いので楽器数も多いのよ…!
18時過ぎ、どうにか落ち着いたような落ち着いてないようなそんなわたわた状態のなか気持ち程度のリハ開始。20分くらいは…できたのかな…? ほんとに音出しだけした感じで、「はいあと30分で始まりまーす」とわたわた解散。試される大地、北海道。的な。
ところで今回の衣装は、白ポロシャツにイスメリ特製ワッペンというもの。このワッペン、イスメリ公認キャラらしい「メリーちゃん」という分かりやすいひつじさんが刺繍されている、非常にクオリティの高い一品です。今回のために特注したのです。初のイスメリグッズです(not for sale)。さてさて時間は19時。緊張などしている暇もないまま開演! おお、お客さんも入ってる!
第一部。オープニングは「オブラディ・オブラダ」。この曲はなんと「New Sounds in BRASS」第1集の1曲目に収録されている記念すべき曲のようです(ちなみに1972年! もちろんレコード!)。あと、これはここだけの話ですが、この「オブラディ・オブラダ」、近隣の先輩楽団の定番アンコール曲なのでございます(笑) さすがにアンコールには置けないよねーということで真逆のオープニングと相成りました。オフレコですよ!
前回は団長自らマイクを握りましたが、今年の司会は打楽器パートから選出。ご存知の方も多いでしょう、かつて「アフロボンゴメガネ」として名を馳せたあの彼が社会人になって帰ってまいりました。あのときもあまりの「持っていきっぷり」に団員一同ハンケチを噛んだものでございますが、今回も「ジョニーデップ似」および「はける度にコケる」などの荒技によりアンケートを埋め尽くすこととなり、団員一同心よりハンケチお噛み申し上げます。
2曲目は「JIN-仁- Main Title」。運営委員のなかに極度のJIN好きがおり、選曲も固まったころにいきなり自ら譜面を購入しねじ込んできたため演奏することと相成りました。本当にいい曲で、じーんと…。さて3曲目ですが「映画『ターザン』より トゥ・ワールズ」。「この曲知らない」「ていうかターザン観たことない」という声が多いなか意外と選曲に生き残ったこの曲ですが、そこそこシンプルでありながら聴き映えして、しかも結構楽しいという、なかなかいい曲だったのではないかと思います。なおターザンはまだ観てません。
第一部最後の曲は「『となりのトトロ』〜コンサート・バンドのためのセレクション〜」。これまでもイスメリではトトロメドレーが十八番でしたが、今回のトトロはひと味違い、ドラムを使わないシンフォニックな仕上がりとなっております。途中、打楽器のみの「すすわたり」という曲があり、練習時の燃えカスっぷりはそれはそれは、でしたが本番は如何だったでしょうか。ここで10分間の休憩とさせていただきます。
10分経ちました。第二部はじまりです。1曲目は「パイレーツ・オブ・カリビアン−ワールドエンド」。2008年「春のコンサート」で演奏したのと同じ、イスメリEditionでお送りしました(ふたつの譜面を合体させてサントラに忠実っぽくしたバージョンです)。2曲目は「『もののけ姫』セレクション」。こちらもかなりシンフォニックなアレンジとなっており、聴き映え十分だったのではないかと思います。ステージ上もバテバテです。
3曲目にお送りしたのは、3月11日に発生した東日本大震災を受けて復興支援のためにフィリップ・スパーク氏が発表した楽曲「陽はまた昇る」。この曲の出版印税を含む全販売収益は、日本赤十字社の緊急救援基金へ寄付されることになっています。いま演奏すべき曲を演奏させていただきました。
さて、早いもので最後の曲となりました。「夏メリvol.2」最後を飾るのは、J.バーンズ「アルヴァマー序曲」です。この曲はもう、吹奏楽界の超超超名曲と言えるでしょう。ステージ上にも客席にも、演奏経験のある方は多かったのではないかと思います。しかしイスメリで演奏するのは、じつは初。去年から「次の夏メリはアルヴァマーでしょ!」と決めていて、期せずして大舞台でのお披露目となりました。本番はさすがにバテが隠せない演奏でしたが、毎週みっちり練習していたのでラストなどなかなか感慨深いものがありました。たくさんの拍手をありがとうございました。
最後の最後、ありがたくアンコールで「宝島」。今回はもう、なるべく丁寧で暴走しない宝島を、と心掛けていたので、普段のイスメリよりもだいぶすっきりした演奏ができたんじゃないかなーと自負しております。途中、サックスソロの部分をウインドシンセで吹く!という試みがあったのですが、PAトラブルその他諸々でリベンジ必至な出来になってしまったのが残念! リハ20分の限界ということかもしれません。どんまい!どんまいだよ!
というわけで、ジョニーデップ似がご案内した「夏メリvol.2」、いろいろありつつ無事終演! 恒例のお見送りを楽しんで、記念撮影して、わたわた片付けて、打ち上げ! 乱れ!(それはそれはひどいものでした)
ご来場下さった皆様、ありがとうございました!
演奏会は楽しいね!(結論)
プログラム
- 第一部
- オブラディ・オブラダ / 岩井直溥 編
- JIN-仁- Main Title / 渡部哲哉 編
- 映画「ターザン」より トゥ・ワールズ /星出尚志 編
- 「となりのトトロ」〜コンサート・バンドのためのセレクション〜 / 後藤洋 編
- 第二部
- パイレーツ・オブ・カリビアン−ワールドエンド / H.ジマー
- 「もののけ姫」セレクション / 森田一浩 編
- 陽はまた昇る / P.スパーク
- アルヴァマー序曲 / J.バーンズ
- アンコール
- 宝島 / 真島俊夫 編