町田・相模原イーストメリーウインドオーケストラ

第11回定期演奏会 / 相模女子大学グリーンホール(2016/02/27)

過去最高の大盛況で終えることができた、ご褒美のような「第10回定期演奏会」。10回があれば当然その次は11回なわけですが、「10回より、しぼみたくはないよね…」「お客さん少なかったらどうしよう…」などとプレッシャーが大きいなかでの開催となりました。ある意味、「勝負の11回」と言えたかもしれません。

結果、正直なところ自分たちでも意外だったこととして、前回より100名以上多くのお客様にご来場いただくことができました。ステージに出て客席を見た瞬間の「多い!」という感覚も確実に前回以上のもので、たくさんのパワーをいただきながら楽しく演奏できました。

さて、では順を追って振り返ってみましょう。

第一部

第11回定期演奏会の模様

オープニングを飾ったのは小長谷宗一「グランドマーチ」。じつは、前回のオープニング曲「スター・パズル・マーチ」から2回連続での小長谷宗一さん作品です。エレガント感の漂う、アツくならない上品なマーチ。とてもシビアな曲だったのですが、録音を聴く限りそこそこ上品な演奏ができていたかも…? 大入りなお客様のパワーで、集中して演奏することができました。

2曲目は、2012年度の吹奏楽コンクール課題曲より福田洋介「さくらのうた」。この曲は今回の候補曲を集めるにあたって、複数メンバーから希望の出た曲でした。わかりやすくシンプルではあったものの、そこはやはり課題曲。難しい曲でございました…!

第一部最後にお送りしましたのは、河邊一彦「交響組曲『高千穂』より 紺碧の空、雲流る」。こちらも前回に引き続き、イスメリメンバーに大人気な河邊さんの楽曲を取り上げさせていただきました。アツさから荒削りになってしまった部分はあれど、溢れ出る「イスメリっぽさ」もあってか、アンケートでは第三部メイン曲をおさえて堂々の第1位でした。

余談ですが、この日はなんと河邊さんが観に来てくださっていたとのことです…! 有り難いことに、後日あたたかいお言葉もいただきました。琴線に響きまくりな河邊さんの楽曲、今後も機会をみつけて演奏させていただきたいと思います!

第二部

第11回定期演奏会の模様

ラジオ風にお送りした前回が大好評でしたが、今回は「奇をてらわず、普通に」を裏テーマとして(?)すご〜く普通に(かつ、今までのイスメリにはあまり無かった感じで)お送りしました。指揮者武田と、DJソレッポ・イージマさんによく似た飯嶋さんのフリートーク、お楽しみいただけたでしょうか。なお1・3部司会のお馴染みイケメンボイス松坂さんには損な役回りでご出演いただきました、ありがとうございました(笑)

1曲目のアッパーな「ウィーアー!」を除いて、残り3曲はちょっとジャジーで、スタイリッシュな選曲となった第二部。2曲目にお送りした「アンバー・ドリーム」についてはつきみ野夏祭りの際にも触れましたが、ポップス版コンクールの課題曲ということでとてもチャレンジングな選曲でした。イスメリの苦手そうなこの曲を集中的に練習することで、他のポップス曲の演奏にもかなり生かせたなと個人的には感じています。大きく成長させてもらえた曲です。

映画「トイ・ストーリー」の主題歌「君はともだち」は、トロンボーンソロをフィーチャーしたビッグバンド風の楽曲。この日のために「トイ・ストーリー」全作を一気見したけれど実のところは「ミニオンズ」が好きだという静岡県掛川市出身むーらん君のソロでお送りしました。

第二部ラストの「オードリー・ヘップバーン・メドレー」、こちらは今回アンケートで第3位となりました。イスメリのお客様にはヘップバーン世代の方が多くいらっしゃるんですよね。もちろん好評価はその世代の方からだけではなく、ヘンリー・マンシーニ作品をはじめとした名曲の数々は世代を越えて響くものだなあと思いました。とてもよいメドレーでした。

第三部 〜ヤン・ヴァンデルロースト氏の作品とともに〜

第11回定期演奏会の模様

第三部は、今回も2曲構成でお届けしました。ヤン・ヴァンデルロースト氏は、吹奏楽界を代表するベルギー出身の作曲家。今年は日本とベルギーの国交150周年らしい、といったようなこともあって、いつの間にか「ヴァンデルロースト特集」のような体になり、当日のプログラムにはフランス料理のメニューみたいな副題も添えられておりました(笑)

最初の一品は、2011年の作品「バイ・ザ・リバー」。あとから追加で決まった曲ではありましたが、あまりに良い曲だったので団内での人気はうなぎ上り。美しく、味わいがあり、かつアツいという、素晴らしい曲でした。

そしてメインは、1988年の作品「交響詩『スパルタクス』」。異国の匂いがプンプンする泥臭い楽曲で、イスメリでは初めて取り上げるタイプの曲かもしれません。ヴァンデルロースト氏の作品というのは基本的に「スルメ」要素が強いらしく、こちらもまた練習を進めるごとにどんどん味わいが増していく素晴らしい曲でした。毎年こういう曲に出会えるのは嬉しいことです。

ありがたくいただいたアンコール、1曲目は、もしかしたら予想がついていた方もおられるかもしれませんね。ヴァンデルロースト氏を代表するマーチ「アルセナール」をお送りいたしました。数年前に一度演奏したことのある同曲ですが、アンコールながら今回はそのときよりも丁寧な演奏ができたかと思います。少しずつ、レベルアップ頑張ってます(笑)

アンコール2曲目はもちろん「ルパン三世のテーマ」。第二回から演奏してきたので、今回でちょうど10回目のアンコール演奏となりました。今回は「いい加減ルパンも丁寧にやろう…!」ということで例年より真面目に練習をした結果、ちゃんと過去10年で最も丁寧なルパンになりました。…さほど褒められたことではございません(笑)

これにて無事終演。いつも本当にありがたく感じている終演後の拍手、今回も沢山いただくことができました。これからも沢山の拍手をいただけるよう、よい演奏会を作り続けていこうと身を引き締めた次第です。

この間10周年だったと思ったら、なんだかんだで次はもう第12回、12年目です。10年過ぎるとあっという間、ということなのでしょうか。早いですね…。15年、20年と続けていくべくこれからも徐々に進化しつつ頑張ってゆきますので、引き続きイスメリをよろしくお願いいたします!

第11回定期演奏会の模様

プログラム

  • 第一部
    • グランドマーチ / 小長谷宗一
    • さくらのうた / 福田洋介
    • 交響組曲「高千穂」より 紺碧の空、雲流る / 河邊一彦
  • 第二部
    • ウィーアー! / 樽屋雅徳 編
    • アンバー・ドリーム / 星出尚志
    • 君はともだち / 木原塁 編
    • オードリー・ヘップバーン・メドレー / 杉本幸一 編
  • 第三部 〜ヤン・ヴァンデルロースト氏の作品とともに〜
    • バイ・ザ・リバー / J.ヴァンデルロースト
    • 交響詩「スパルタクス」 / J.ヴァンデルロースト
  • アンコール
    • アルセナール / J.ヴァンデルロースト
    • ルパン三世のテーマ / 星出尚志 編

ふろく 〜画像いろいろ載せちゃいます〜